なに見たっけ?
- ムーンライズ・キングダム
- ダイ・ハード/ラスト・デイ
- フライト
- クラウドアトラス
- ザ・マスター
- オブリビオン
- エンド・オブ・ホワイトハウス
- 風立ちぬ
- ワールド・ウォーZ
- ホワイトハウス・ダウン
違い
僕らは、明かりの消えたデパートの軒先でキスをしました。
行き交う人々に見つからないように辺りに目を配りつつも、
見つかってしまってもいいかなと、どこかお互いに了解しながらキスをしました。
雨の強い日でした。
僕の持っていた小さな折り畳み傘では、この強い雨から頭を濡らさないようにするのが精一杯でした。
終電の近くの駅前は、家路を急ぐ人々が時々、肩をすぼめながら通り過ぎていました。
彼女には恋人と呼べる人がいました。
それでも、僕らの間にある、微妙な親密さは消えることはありませんでした。
それは、彼女が、ある種この"遊び"の関係を楽しんでいたように思えたからです。
ただ、僕の方はといえば、この関係に"遊び"以上の何かを求めていました。
あわよくば、と心の何処かで企んでいたのだと思います。
その思いは、結果、このキスへと向かってしましました。
"遊び"以上の何かを求めていることを告げると、彼女は困ったような顔をした後、曖昧に微笑みました。
僕もまた、曖昧に微笑み返しました。
とりあえず僕は、彼女の微笑みを保留しました。
あるいは、僕は判断を無意識的に中空に留めておくことにしました。
思考停止。
僕は再びキスをしてやりました。
さっきのとは違うニュアンスを込めてキスをしてやりました。
僕の下で
彼女はねだるように唇を差し出してきた。
僕は平静を装いつつ、その様子を黙ってみていた。
それでも彼女は、僕の気持ちを見透かしたかのように、何度も何度も唇を突き出してくる。
ーやれやれ、でももう少しだけ。
僕はそのまま軽くキスをして、再び彼女の様子を伺った。
ニヤリとした笑みが浮かぶ。
そして彼女は、最後にもう一度、唇を僕に向けた。
やれやれ、やっぱり彼女には叶わない。
どうやったって彼女には叶わない。
恋は落ちたほうが負けなのだ。
追いかけるほうが負けなのだ。
そうして僕は彼女に深く口付けた。
焦らしてしまった分、息継ぎが出来ないぐらいに、深く。
真綿で絞め殺すように、ゆっくりと。
彼女の期待に答える、従順な犬のように。
■
今年は20本の映画を劇場でみたようだ・・。
- J・エドガー
- メランコリア
- TIME/タイム
- ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
- ヒューゴの不思議な発明
- シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム
- マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙
- ドライヴ
- スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜
- 別離
- ももへの手紙
- ミッドナイト・イン・パリ
- 11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち
- おおかみこどもの雨と雪
- ダークナイト ライジング
- トータル・リコール
- 桐島、部活やめるってよ
- 最強のふたり
- ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
- 007 スカイフォール
何か書いてみた
[雑記]昨年みた映画はなんだっけ?
今年はどんな映画を見たんだっけ。年も迫った12月最終週の某日、冬の陽が暖かく差し込む閑散とした車内で考えてみた。wikipediaというのは便利なもので、今年公開された映画が一覧で表示できる。スマートフォンを親指でツルツルと撫でる。
- シリアスマン
- ウォール・ストリート
- ブラック・スワン
- ソーシャル・ネットワーク
- マネーボール
- 未来を生きる君たちへ
- SUPER8/スーパーエイト
- コクリコ坂
- キッズ・オールライト
- ミッション:インポッシブル/ゴーストプロトコル
- リアル・スティール(昨日だけど)
- 11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち(試写)
順番は適当の計12本でした。
ウォール・ストリートは「にゃー」という感じがなくはないけれど、基本見た映画すべてが面白かった。素晴らしいことだね。
ということで、何か書いてみた。
雑記
[雑記]
当時あれだけ存在した人々はどこに行ってしまったのだろう。
ちょっとtwitterに飽きて、ふと昔なじみのサイトを覗いたときには、時既に遅く、あれだけ更新していたテキスト群が次々と廃墟と化していく様は、なんとも切ない。
僕がテキストサイトを読んでいた2000年代初頭、いや、はてなに登録した2005年という年を起点にして考えても、人々は実に拡散してしまった。
人々は様々なwebサービスに拡散し、さらにリアルタイムの時間の流れへと拡散してしまった。そして、人々は現実の"人々"へと収束しつつある。
今は "あの" 居心地の良さがどこか遠い。
でも戻りたいかと言われれば、難しいところ。
戻りたくても、今更戻れない。
戻れるのか。