起きぬけにNHKをつけたら、NHKスペシャル「象徴天皇 素顔の記録」という番組が放送されていた。立場が特殊であるとはいえ、一人の人間があれだけのパブリックマインドをもち、かつ行動できるというのは、一般社会に生きる人々にはなかなかできることじゃないだろうなぁ、とベットの中で漠然と考えていた。あのような方が戦後日本の象徴であることは誇るべきことなのかもしれない。でもたとえば、イタリアでは意外に人気のあるベルルスコーニのような人が、たとえばそういった立場に就いたとしたらどうなの(ないだろうけど)。天皇機関説に基づく天皇への絶対的服従システムが消えた後、天皇は戦後的な何か(平和とか自由とか平等とか?)を象徴するようになったんだろうけど、かの人のパーソナリティーしだいで日本国民の「意思」って容易に変わって(変えられて)しまうんじゃないのかという危惧。一人の人格に立脚するシステムってどうなの。僕たちが成長しなければ、雪崩をうって変わる日が来る気がしなくもない、という気がした。そしてまた昼過ぎまで寝た。秋晴れのいい天気だった。