イベリア半島 地中海沿岸地方の岩絵 / Rock-Art of the Mediterranean Basin on the Iberian Peninsula (スペイン)

スペイン・イベリア半島の地中海入り江の
ロック・アート(’98年登録)を。
地中海沿岸地方には、石灰岩の山々が連なり、
風雨に削られてできた岩陰が存在。
そこに、7000年前の人類が描いた絵が残る。
当時の生活が描かれた絵から、人類と食糧の歴史に着目する。


起伏にとんだ石灰岩の大地
espana
700もの岩陰から
先史時代の岩絵
乾いた大地


スペイン・イベリア半島の地中海入り江
かつての川には水がない
人が暮らしにくい環境→人類が生きた証がのこる


バレンシア州バイトルタ レミヒアの岩陰
7000年前の岩絵 猪狩りを描いた絵 狩や戦闘の絵が多い
人と動物を描いた絵がほとんどで人の日常を描いた絵としては最古のもの
それまでの岩絵と違い躍動感がある


ひとりの写真家が発見のきっかけ20cはじめ
700を超える岩絵が世界遺産登録されている
肉眼でみえるが風雨にも晒されている
地中海沿岸に
バイス岩陰
以後4000年にわたり
社会の変化 定住生活のはじまり
絵はテリトリーを印かなにかを伝える手段
遠くから見つけやすいところにある→テリトリー説 定期市の目印か? 様々な意味をもつ


酸化鉄を多く含む石 赤色がよく使われている
粘着剤として鳥の卵が使われたという説もある
鳥の羽やヤギの毛などを筆にしたといわれる
先史時代の歴史を伝える



バレンシア州(地方)ビコルプ 内陸部
養蜂が盛ん
蜂蜜の最古 岩絵からわかる
縄梯子 その先端に女性 その横に蜂の巣 もともとあった穴を巣と見立てている
養蜂の以前は危険を覚悟で蜜をとっていた


食料をいかにして得るか 壁画にも題材となる
アーモンドの収穫 棒を使って落とし拾うだけ 7000年前の岩絵にもある 今も昔も変わらない
サルガ岩陰
?→初期の岩絵 何かの祈り、願いの表れではないか
アリカンテ大学
祈りや願いをモチーフとした岩絵も多々ある
儀式用のつぼ(紀元前5000年)にも祈る女性の姿が描かれている
10000年前 最後の氷河期の終わり 農耕牧畜のはじまり

岩絵が描かれる頃=食料の変化→社会の変化



東スペイン 地中海沿岸
干ばつ 人が住めない
大地の不毛ゆえに守られた人類の遺産