定年を迎えた夫と平穏に暮らしていた敏子(風吹ジュン)の日常は、夫が心臓マヒで急死したことで一変する。葬儀の後、夫の携帯電話にかかってきた見知らぬ女性からの電話で明らかになる夫の浮気、8年ぶりに現れ強引に遺産相続と同居を迫る長男……。生まれて初めて深い喪失感を味わう敏子を、次々に人生の荒波が襲う。

ニューヨークにやって来た不運続きの青年が、大物ギャング同士の対立に巻き込まれていくクライムサスペンス。運命に身を任せる主人公スレヴンを『ブラック・ダリア』のジョシュ・ハートネットが好演。監督は『ホワイト・ライズ』でもハートネットとタッグを組んだポール・マクギガン。共演にはブルース・ウィリスルーシー・リューモーガン・フリーマンらスターが勢ぞろいする。2転3転し、最後には驚きの大どんでん返しが待ち受ける怒とうの展開と、全編に漂うとぼけたユーモアは必見。

1947年、LA市内の空き地で、女性が腰部分を切断された惨殺死体で発見される事件が発生。その女性、エリザベス・ショート(ミア・カーシュナー)はハリウッドで女優になる夢を見ながら哀れな最期を遂げたのだと判明する。LA市警の刑事、バッキー(ジョシュ・ハートネット)とリー(アーロン・エッカート)はその捜査にあたるが……。

  • 周防(すおう)正行

それでもボクはやってない 」「Shall We ダンス?」の監督・脚本

本名はBrian Russell De Palma 。コロンビア大学時代に16ミリ映画を撮り始め、数々の賞に輝く。卒業後はドキュメンタリー映画を何本か演出、68年にデ・ニーロらと作った「ロバート・デ・ニーロの ブルーマンハッタン/BLUE MANHATTAN Ⅱ・黄昏のニューヨーク」が翌年のベルリン映画祭で銀熊賞を受賞した。73年の「悪魔のシスター」が話題になり、76年の「キャリー」の大ヒットでスター監督の仲間入りを果たす。スローの長まわしによる独特の手法や、ヒッチコックを意識した演出やストーリー展開が特徴。「殺しのドレス」は「サイコ」へのオマージュ的作品。サスペンスに限らず、「アンタッチャブル」、「ミッション・インポッシブル」などアクション大作も手掛ける。ゲイル・アン・ハードと離婚後(一女有り)、ナンシー・アレンと79年に再婚するが4年後に離婚。95年に再々婚したがこちらも2年で破局を迎えている。他ミッション・トゥ・マーズ